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熱割れについて

こんにちは。KENEI(ケンエー)の菅原です。

 

今回は、フィルムを施工する上で最も大切な作業の一つ「熱割れ」についてのお話になります。

 

熱割れとは?

 

あまり聞きなれない言葉ですが、熱割れとはガラスの表面部分とサッシ枠に隠れているガラスの温度差によって、自然に割れる現象です。

 

特徴としましては、表面ガラス部分の端からビビが入ります。

特に「網入りガラス」「複層ガラス」「LOWーEガラス」などの特殊なガラスは、ガラスの強度(許容応力)が低い傾向にありますので、遮熱系や目隠し系などの日射熱を吸収しやすいフィルムを貼り付けると熱割れリスクは高まるといえます。

 

逆にいえば、それ以外のガラスは許容応力が高いためまずフィルムを貼っても問題ありません。

 

熱割れ仕組み

 

 

熱割れリスクが高くなる条件

 

窓が直射日光が当たる場所にある(南、西)

 

•厚手カーテンをほとんど閉めぱなし

 

•陽が部分的に差し込む(影ができている)

 

•ベランダに置いてある室外機の温風が窓ガラスに当たる場所に置いてある

 

では、網入りガラスや複層ガラスにはフィルムは必ず貼れないのかというと決してそうではありません。

各フィルムメーカーのサイトで事前に「熱割れ計算」を行うことで判断できます。

※経験と知識を要するため、フィルム施工業者にお問い合わせください。

 

熱割れ計算

 

この熱割れ計算は、設定したガラスの種類、同じ環境の条件下での実験データを数値化したものになります。

 

過去に施工した熱割れ計算になります。

 

LOWーEガラス(西面)/遮断熱フィルム

見ずらいのですが、ガラスの種類、環境条件を設定しますと表のように数値化されます。

 

赤く囲ってある数値がガラスの強度(許容応力)17.7MPaとなります。

そして表の中にある数値は、夏期、冬季と全方角にフィルムを貼った場合のガラスにかかる負荷(発生応力)になります。

 

注目するべき点は、発生応力が1番高い数値になります。

表を見ると、南•南東•南西の冬季が一番高く12.8MPaです。(黄色で印あり)

 

許容応力を発生応力の数値が上回ってしまうと、❌が付いて熱割れの恐れがあると判断されます。

 

今回のケースはそれぞれ下回っておりますので全ての方角、季節にが付いております。発生応力の数値は半分から3分の1程度下がってると望ましいです。

 

ただし、誤解されやすいですが◯がついても必ず熱割れを起こさないという意味ではなく、「熱割れのリスクが低い」とご理解頂ければ幸いです。

※万が一の熱割れに関しましては、保証対象外となります。

 

熱割れ計算に必要な情報

 

1.ガラスの情報

ガラスの種類や厚みがわかるもの。ガラス本体の右下に刻印がある場合があります。

 

2.ガラス設置面の方角

※北面や陽が当たらない箇所は最もリスクが低くなり、熱割れ計算が不要な場合が多いです。

 

3.カーテンの有無

カーテンの種類も必要な項目になります。

薄手か厚手、又はブラインド•障子があります。

 

4.影の入り方

目の前に障害物があったり、建物の立地により影は変化するため現地調査やお写真でおよそに判断します。そのため、少しリスク高め算出になります。

 

その他にも細かく情報は必要となりますが、主にこの4つが必須項目になります。

 

現地調査以外にも遠方のご依頼などの場合は、お電話やメールにて熱割れ試算をする事が可能となっております。

その際には、ガラスの情報を自身でお調べ頂きますが、ガラスに刻印がない場合は管理会社、ハウスメーカーや工務店の方にお問い合わせ頂ければと思います。

 

まとめ

熱割れはフィルムを貼る上では、欠かせない工程の一つです。

熱割れ計算はあくまで一つの指標になりますので最後はリスクを踏まえてお客様のご判断になります。※万が一の熱割れ保証対象外です。

 

ですが、そもそも滅多に熱割れが起きるものではないのでご安心ください。

大半のガラスは大丈夫で、起きる場合はごく一部のレアなケースです。(弊社報告0件です)

 

運ではなく、熱割れリスクを計算しておりますので網入りガラスや複層ガラスなどのご依頼もお待ちしております。

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